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「境を越えて」とは

Mission Statement

行動理念・方針

太い綱と細い紐のような支え合いの社会を目指す。

私たちのような重度の障がい者の介助には 特殊なスタンスとスキルを持った人がどうしても必要です。 それを表現すると太くて強い綱になります。

そういう介助者が、もし何かの事情で介助ができなくなったりすれば、 その介助を受けていた当事者の生活はたちまち破綻します。 こういう綱はとても人数が少ないですし、 それを求める人も少数です。

私たちの社会全体で見たとき、 こういう支援の仕方ではまずいと思います。たくさんの細い紐が必要になります。 10本や20本切れても全体ではなんともない、というものでなければならないのです。 そういう支え合いの社会になってほしいと思い、 NPO法人境を越えてを発足いたしました。

誰かが死んだ時、 誰にも知られないのではなくて、 「あいつ死んだのか」 と多くの人に知ってもらえる世の中。ひいては 「あいつ今こんなことで困ってるのか、 自分にも何かできないか」 と考えるような社会になってほしいと願っています。

私はこの活動で太い綱と細い紐が生まれてほしいと願っています。 太い綱を少しでも増やして細い紐をたくさん増やせればと強く願っています。

Mission

ミッション

身体がどんなに不自由でも、その人らしく地域で暮らせるしくみ作り

Origin

団体名の由来

境というものは隣のうちとの境もありますし、国境という大きな境もありますし、段差も私たちにとっては時に大きな境になります。
人の心にも境があります。
障がい者と健常者にも境があります。

私は、そういう境を越えて共に生きることや共に在ることを社会に発信したいです。

境があることでモノの存在が成立していますし、私たちは皮膚という境で形成されています。
心の境を越えることはアイデンティティの崩壊の恐れもあるし、国境を越えることは国の存立に関わります。

それほど境は重要なわけです。

難民が大量に押し寄せれば、その国の社会に大きな影響を与えます。
難病疾患者を包含できる社会の実現も困難を伴います。

それでも境を越えないと今の社会は進展しないのではないかと私は感じています。
境を越えたいと思いますし、境を越えて欲しいと願っています。

Story

設立ストーリー

介助者がいなければ電源のスイッチすら押せない現実。

日本ALS協会にて「難病コミュニケーション支援事業」に携わり気づいた根本的な課題

どうしたらそのような介助者の方に出会えるの?

すごく良い機器だけど、そのスイッチを教えてくれる介助者がいないんだ…

こうやって、ここまで来れることそのものが羨ましい

これは、難病コミュニケーション支援事業で全国を駆け回っていた時に実際に参加してくださった当事者の方から寄せられた言葉の一部です。

発話によるコミュニケーションが難しくなるALS等の難病当事者にとって、発話以外のコミュニケーション方法は生きるに直結する大事な部分であると認識しており、どうしたらその地域で継続したコミュニケーション支援体制が構築できるか?を主眼において5年間実施してきました。

しかし、実際進めていって気づかされたのは、「」の切実な課題でした。
そして、これは障がいの種別を越えた共通した課題であることに改めて気づかされました。

記憶に残るエピソードたち

「境を越えて」を立ち上げるに至った背景には、理事長・岡部の記憶に残るいくつかのエピソードがありました。
その一部をここでご紹介します。

Episode 1

ある県の難病患者支援交流会にて。

「皆さんの夢は何ですか?」
副知事は参加者の障がい者に尋ねました。
「仕事を続けたい」「旅行にいきたい」「難病患者ならではの活動をしたい」 最後の患者として私はこう言いました。

「どんな夢を叶えるにも支援者が必要 です。その人がいないと夢の実現どころではなく、生活さえままならないのです」

副知事は、その後2時間にわたり介護の現実、介助者としての学生の活用に耳を傾けてくれました。

Episode 2

介護支援の最前線で日本を代表するある人が「障がい者就労支援」についてSNSに投稿していました。

これに対し、現場を知り尽くした介護事業所の代表はこう書きました。

「就労を実現するための質の高い介助者の確保 はどうするのか?現場は介助者不足で壊滅的です」代表はこうコメントしていました。

私は「120%同感です」と返しました。

Episode 3

東京で10 年間在宅生活をしていたある患者がいました。

しかし、介助者不足で在宅生活は破綻
現在は病院を転々とした生活を送っています。

「このまま病院で死にたくない」

その言葉が私の耳から離れることはありません。

介護の担い手自体が少ない現状

例えば、ALSと診断され人工呼吸器を装着する選択をする人は全体の3割です。
その背景には、特別なスタンスとスキルを持った専門家であるヘルパーの存在が圧倒的に少ないという現実があります。特別なスタンスとスキルとは、個別性に対応した援助の仕方ができる(その人の望む生き方をサポートすることができる)ことを言います。

しかし現状は…
介助の担い手自体が少なく、その中で特別なスタンスとスキルを持った専門家(ヘルパー)はより稀有な存在となりつつあります。

「境を越えて」設立へ

どんなに優れたコミュニケーション機器や方法があっても、介助者がいなければスイッチの電源すら入れられない現実。どんなに制度が整備されても、介助者がいなければ制度を活用することもできない現場

この課題を突きつけられ、何かしなければいけないと、1年間の準備期間を経て2019年私たちは「境を越えて」を立ち上げるに至りました。

準備期間中には重度身体障がい当事者の方、重度障がい当事者の介助者の方双方から介助者不足の実際についてリサーチし、“身体がどんなに不自由でも、その人らしく地域で暮らせるしくみ作り”に必要なプロジェクトを検討していきました。

その期間を含めこれまでで出会った多くの当事者、介助者、医療従事者、支援者、研究者の皆様とできたネットワークは、として各プロジェクトを支えてくださっています。

Organization chart

組織図

境を越えて組織図 2023年版 クリックもしくはタップで拡大できます。スワイプもしくはタップで拡大できます。
Organization overview

団体概要

名称 特定非営利活動法人境を越えて
法人の目的 重度に障がいを持ち在宅で生活する当事者のほとんどが、様々な理由から既存の制度の活用が難しく、かつ慢性的な介助者不足によって日々の生活もままならない現状がある中、この法人は広く一般市民を対象として、誰もが当事者やその家族になったとしても、自分らしく生きられる社会、安全に安心して生活できる社会に寄与することを目的とする。
設立 2017年9月1日 (2019年4月9日法人格取得)
主たる事務所 東京都江東区東陽3-28-9 山屋東陽ハイツ10階 1001号室
TEL:03-6666-7506
事務局

〒135-0016
東京都江東区東陽3-28-9
山屋東陽ハイツ10階 1001号室

事業内容
  1. 在宅の重度障がい者の情報収集にかかる事業
  2. 在宅の重度障がい者による講演会等による広報・啓発事業
  3. 在宅の重度障がい者とその家族の相談事業
  4. 在宅の重度障がい者の支援者(介助者・コーディネーター)養成事業
  5. 在宅の重度障がい者への支援者(介助者・コーディネーター)派遣事業
  6. 在宅の重度障がい者を支えるための、当事者、医療、介助、福祉等のネットワーク構築事業
  7. 当事者によるピアサポート事業
理事・スタッフ
  • 岡部 宏生(理事長)
  • 本間 里美(副理事長 兼 事務局長)
  • 柏原 絵美
  • 天畠 大輔
  • 川崎 彩恵
  • 石島 健太郎
  • 山田 康子
  • 小田 瞳
  • 佐藤 裕美
  • 椎野 太郎(監事)
  • 鈴木 啓一(監事)
定款 特定非営利活動法人境を越えて定款
役員名簿 役員名簿
情報公開資料
各報告書
事業計画書 2023年度
事業報告書
活動計算書 2022年度
貸借対照表 2022年度
財産目録 2022年度
当該年度予算案 2023年度
会計報告 2022年度
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